薬剤師が転職するベストな時期とタイミング
薬剤師の人材は売り手市場が続いており、1年を通して常に求人数は一定数あります。転職先を探すのは、さほど難しくないため、その人が転職したいと思ったときが“転職するタイミング”ということが言えます。しかし、時期とタイミングを選ぶことにより、“ベストな転職”が実現できる可能性は高くなります。
転職時期とタイミングを選んで「好条件の求人を見つける」「今の職場を円満退社する」ための知識・注意点について解説します。
・薬剤師の転職のベストなタイミング
・薬剤師の求人が多い時期
・円満退社のための転職する時期
・ボーナスをもらって辞めるときの注意点
・薬剤師のベストな転職年齢と時期とは
・転職活動を急ぎ過ぎないほうが良い理由
・転職は転職コンサルタントに相談したほうが良い理由
‹目次>
・薬剤師の転職は最適な時期とタイミングを選択することが大切
求人が増えるタイミングに転職活動する
繁忙期の転職は職場への配慮が必要
ボーナス支給後に転職する際の注意点
・薬剤師のベストな転職時期と転職年齢とは
ベストな転職年齢は27~35歳?
薬剤師歴1年~2年は転職時期として早い?
40代、50代は転職時期としては遅い?
・転職活動は急ぎ過ぎない(6~12ヶ月後の転職を指標にする)
・転職時期・タイミングは転職コンサルタントにアドバイスをもらうのが得策
・まとめ
■薬剤師の転職は最適な時期とタイミングを選択することが大切
薬剤師の転職は時期とタイミングを慎重に選ぶことが「成功する転職」の秘訣です。例えば、求人数が増える時期に転職活動をすることで、「条件に合う求人」にめぐりあう可能性は高くなります。
また、薬剤師の職場の多くは少人数ですが、退職する時期やタイミングを誤ると円満退社できなくなります。さらには、ボーナスを貰えるはずだったのに、支給されなくなるというケースもでてきます。
それぞれの注意点を見ていきましょう。
●求人が増えるタイミングに転職活動する
薬剤師には求人が増える時期というものがあります。転職希望者にとっては、好条件の求人に出会える可能性が高くなりますので、その時期を選んで活動するのがベターです。
※求人が増えるタイミングは、そのときの状況や地域によって異なる場合があります。
まず一つは1月~3月のタイミングが挙げられます。「3月末で定年退職を迎える社員がでる」「新年度が始まる前に転職する人がでる」ために人員を補充するからです。中には、4月に新卒が入る時期に合わせて転職組を増員する薬局もあります。
また、夏季・冬季のボーナス支給後にも転職者は増えます。一般企業の会社員と同様に薬剤師もボーナスをもらってから辞める人が増えるため、7月~10月、11月~2月の期間は欠員を募集するために求人が増える傾向にあります。
さらに、秋から冬にかけては「風邪」「インフルエンザ」の流行をみすえて、人員を補充するために求人を出す薬局もあります。
このように薬局が「急募!」の求人を出すタイミングは、好条件の求人が出ることも多いため、転職希望者にとっては見逃せない活動時期ということが言えるでしょう。
●繁忙期の転職は職場への配慮が必要
転職する際には円満退社をすることが大切です。「もう辞めるから、後のことは知らない…」というような投げやりな態度では、退職までの手続きがスムーズに進まないことも出てきます。
退職する際には、勤務する薬局の繁忙期はできるだけ避けたほうが良いです。例えば、調剤薬局では「インフルエンザ」「ノロウィルス」「花粉症」などの流行疾患が増える時期には、来客数も比例して増えますが、このタイミングで退職者が出ると、当然ながら、一人あたりの業務量は増えます。
残された薬剤師だけで仕事を回さなくてはならないケースも出てきます。薬局によっては、「他店からヘルプを呼ぶ」「スポット派遣を依頼する」という必要性が出てくることもあります。人員が急に抜けた穴をカバーするために「社員に休日出勤を依頼する」「派遣薬剤師を一時的に雇う」など、薬局側はかなりの人件費を割かれることになります。
同僚、先輩、会社に対して多大な迷惑をかけてしまう恐れも出てきますので、特に冬から春にかけての転職は職場の状況を見ながら慎重に検討する必要があります。
●ボーナス支給後に転職する際の注意点
ボーナスを支給する会社の多くは、夏季と冬季の年に2回の支給が一般的ですが、もしもボーナスの支給を受ける権利があるならば、当然ながらもらってから辞めたいものです。
ボーナスの支給を受けられる一般的な基準としては「賞与算定期間に在職していること」「在職期間中に会社へ貢献した」ということが前提になります。
ただし、その2つの基準を満たしたからと言って、必ずしもボーナスが支給されるわけではありません。退職予定者にボーナスを支給するかどうかは、会社が独自に決めることができるからです。
その支給ルールについては、会社の「就業規則」に必ず書かれています。就業規則の閲覧は、社員の権利として認められていますので、退職前に必ずチェックしておくことです。
また、ボーナス支給後の退職で気を付けたいのは、「貰った直後にすぐ辞める」「退職を申し出る」などの言動です。「貰い逃げ」のように見られてしまうため、同僚、先輩にも悪い印象を与えます。業務の引き継ぎも上手くいかないようになりますので注意が必要です。
ボーナス支給後も、「業務にしっかり対応する」「十分な引き継ぎ期間を設ける」「後任が来るまでは在籍する」などの工夫とマナーが求められます。もしも、退職日とボーナス支給のタイミングが合わないときには、ボーナスはきっぱり諦める勇気も必要です。
■薬剤師のベストな転職時期と転職年齢とは
転職活動をする際にネックとなるものに「年齢」の問題があります。業界・職種によって「若手のみを募集している」「経験豊富なベテランを求めている」など、それぞれ事情がありますが、薬剤師はどうでしょうか?また、薬剤師が転職する年齢と時期はいつがベストでしょうか?
●ベストな転職年齢は27~35歳?
薬剤師にも転職に有利な年齢というのはあります。いわゆる「第二新卒」と呼ばれるような27~35歳ぐらいの年齢が該当します。薬剤師として「一定の現場経験を積んでいる」「体力的に充実している」「吸収力・柔軟性もある」ため、企業としては最も欲しい人材像ということになります。
このような年齢の薬剤師で、さらに「知識・経験が豊富」「人間性に優れている」という人ならば、転職市場では“引く手あまた”です。この年齢層ならば、例えば、「調剤薬局から病院への転職」「ドラッグストアから製薬企業への転職」など、違う職種への転職も比較的しやすくなります。
さらに企業は幹部候補生の対象として扱ってくれます。つまり27~35歳ぐらいは薬剤師の転職時期・転職年齢としてはベストなタイミングということが言えるでしょう。
●薬剤師歴1年~2年は転職時期として早い?
一般企業では、入社1,2年目で転職活動をする人は、「我慢できない人」「社会人として経験不足」というように、面接時にマイナスイメージに見られることがあります。実際に転職活動で苦労するケースは少なくありませんが、薬局業界では勤務歴が短いからといって、さほど否定的には見られないようです。
新卒で入社した薬局が「希望する職場ではなかった」「残業・休日出勤が多い」「人間関係に躓いた」などのミスマッチはよくあります。そのような理由から、転職する人は多いからです。薬局側もそのあたりの業界事情は理解していますので、転職理由は何であれ、真面目に働くことができる人ならば、受け入れてくれる薬局はあります。つまり、一般総合職に比べて薬剤師は転職に対しての一歩が非常に軽いと業界ということが言えます。
●40代、50代は転職時期としては遅い?
薬剤師の転職年齢のベストな時期は27~35歳ぐらいですが、だからといって、ベテラン薬剤師は転職するのが難しいということはありません。「年齢不問」「ベテラン歓迎」という求人案件は少なからずあります。その理由は、「薬剤師が不足している地域が多い」「若手もベテランも仕事内容が同じという職場がある」ためです。
実際に、40代、50代の人でも転職をする人は多いです。例えば、一部の地域の薬局では薬剤師が不足しているために「年齢は問わない」さらには、大都市圏よりも給料・時給を高く提示するような薬局はたくさんあります。
つまり、薬局業界は、一般企業に比べて、転職活動時に年齢がネックになるケースが少ない業界ということが言えます。そのため、40代、50代の方でも「転職したい」と思ったときが、その人にとっての転職時期と言えるでしょう。
■転職活動は急ぎ過ぎない(6~12ヶ月後の転職を指標にする)
転職というものを意識し始めたら、なるべく早めに準備を進めていくことが大切です。具体的には、6ヶ月~12ヶ月後の転職を目指して、「転職サイトに登録する」「求人情報を集め始める」「転職先候補の会社情報を調べる」などの作業を進めていきます。
しかし、転職したいと一度考えると、気持ちを抑えきれずに、「すぐに求人に応募する」など、具体的な行動に移りがちですが、長期戦でじっくり取り組んだ方が結果的に良い転職先に巡り合う可能性は高くなります。「現職との比較」「転職先候補同士の比較」など、リサーチには時間をかけた方が良い結果をともなうことがあります。
■転職時期・タイミングは転職コンサルタントにアドバイスをもらうのが得策
転職を意識したときには、独断で行動せずに、まずは薬剤師専門の転職サイトへの登録がオススメです。転職コンサルタントは、転職に関する様々な情報を持っています。最適な求人の紹介とともに、転職活動の時期やタイミングなど、あらゆる相談に乗ってくれます。
また、転職サイトは、一般には公開されていないような非公開の求人情報をたくさん持っています。外には出さない好条件の求人もありますので、求人案件を広く比較検討することができます。
ご自身だけで求人情報を探すよりも効率良く転職活動ができます。転職サイトでは、正社員の求人だけでなく派遣、パートの転職もサポートしてくれます。まずは転職サイトに登録してコンサルタントにアドバイスをもらうのが得策です。
■まとめ
転職は「人生の転機」ですが、ベストな時期・タイミングを選んで活動をおこなうことが大切です。最終的に転職する時期・職場というゴールを決めて、「活動を開始する」「職場に相談する」などをおこない、“成功する転職”を実現したいものです。
転職活動は孤独な作業ですが、サポートしてくれる協力者がいると転職活動はスムーズに進みます。薬スタは薬局業界に特化した転職サイトです。薬局業界事情に精通したコンサルタントが転職に成功するまで、親切・丁寧にサポートをおこないます。
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