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信頼関係を築くためのコミュニケーション術【後編】

前編に引き続きコミュニケーション術について紹介していきます。

まだ前編をご覧になっていない方はそちらを先に見ていただくと、今回の内容をより活かしやすくなります。

信頼関係を築くためのコミュニケーション術【前編】

 

4.患者のペースに合わせる

患者にはそれぞれ異なるペースで情報を受け入れたり、対話を進めたりするスタイルがあります。焦らず、患者がリラックスできるようにペースを合わせることが信頼関係を築くためには重要です。

 

・話を急がない:患者が質問したり、話したいことがある時には急かしたりせず十分に時間を取って応じることが大切です。

無理に説明をしない:患者が話をしたくない時や、聞かれたくない時もあります。無理に質問をすると不安や不信感を抱くことがあります。無理矢理に情報を聞き出そうとせず、患者が話しやすいタイミングでサポートします。

 

 

5.ポジティブな態度を示す

薬剤師がポジティブで前向きな態度を示すことは、患者に安心感を与えます。患者は、薬剤師が自信を持って助けてくれると感じると、より積極的に相談しやすくなります。

 

・笑顔を心掛ける:笑顔や穏やかな態度で接することで、安心感を与えます。
※体調が悪く気持ちが不安定な人もいるため、相手の状態を見極めてその人に合った表情・態度を選択しましょう。

・ポジティブな意識を持つ:病状や検査値が健常者より悪い場合でも、以前より改善されていれば、「続けていることで効果が出ていますね。」「以前より良くなっていますね。(食事療法など)頑張っているおかげですね。」など本人が努力していることを褒めることは、信頼関係だけでなく本人のモチベーションにもつながります。

 

6.患者を尊重する

最後に、患者の意見や選択を尊重することが最も重要です。患者が自分で治療について考え、決断する権利を尊重することで、薬剤師としての信頼を得ることができます。

 

・患者の希望を尊重:治療方法や薬の選択において、患者の意向を尊重し、納得のいく形でサポートします。

・患者との共同作業を意識する:薬剤師と患者は、治療においてパートナーです。患者が自分の健康を管理できるようにサポートし、共に問題解決をしていく姿勢が大切です。

 

 

 

まとめ

薬剤師として患者との信頼関係を築くためのコミュニケーション術は、聴く力、共感、わかりやすい説明、患者のペースを尊重する姿勢、ポジティブな態度、そして患者を尊重することに基づいています。これらを実践することで、患者は安心して薬剤師に相談し、信頼を寄せるようになります。信頼関係が築かれることで、患者のアドヒアランス(服薬遵守)も向上し、治療の効果が最大化されるため、薬剤師としての重要な役割を果たすことができます。