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【ブランク薬剤師】ムリなく復職成功するために②

「復職したい!でも、私にはワークライフバランスを保つなんて、ムリかもしれない…」と不安に思う、ブランクのある薬剤師さんからご相談を受ける事があります。
 
今回は、薬剤師さんのご相談から導き出した「ムリなく復職するための3ステップ」のうち、
①現状認識-ブランクに対する不安を払拭する(※先回お伝えしました)
②ご自身と周囲・家庭との根回し-あなたなりのワークライフバランスを創造する
③コンサルタントに相談-希望に合う復職先を獲得する

をお伝えします。
 
「復職しても、一番大切なものを守りつつ、働き続ける=ワークライフバランスを保つ事」は、大前提であると肝に銘じましょう。それは、決してムリではありません。
そして、それをかなえる事こそ、ムリなく復職成功することにつながります。

ムリなく復職するための3ステップ_後編

②ご自身と周囲・家庭との根回し-あなたなりのワークライフバランスを創造する

「ムリなく復職する」には「事前にムリをどれだけ失くす準備ができるのか」に係っています。
というのも、いざ復職した後、以前に一人で行っていた事(例えば家事等)を全く同様に行おうとしても、それは「ムリ」があります。
まず簡単なところで、その対策として「不必要な事は止める」、「代替方法を選択する(クリーニングを利用等)」といった方策が取れます。
そして、ここが肝心なのですが、周囲や家庭がある場合、「これまで通りにはいかないと理解を得る」・「協力体制を築く」といった方策を取り、「ひとりで全てを背負い込まない」ようにしましょう。これが一番事前にムリを失くすことになります。そして、長く働き続けやすくもなります。このため、「ムリを失くす」には、事前にご自身と周囲との根回しを十分にする必要があります。
以下の順序で進めていくとよいでしょう。

1)自分の意思を再確認する

自分にとって、復職における一番のモチベーションは何なのかを再確認しましょう。
・キャリアアップ
・社会の一員として認知されること
・お金を稼ぐ
・その他
モチベーションによって、今後の働き方や復職先に何を求めるかが明確になります。

2)ライフプランと復職によるメリットを話し合う

例えば、お金を稼ぐことが一番のモチベーションであれば、「○年後に家を買う資金作りのために、今後自分も働きたい」「これから先、子どもの教育費にお金がかかるから、自分も協力して稼ぎたい」といったライフプランと復職によるメリットを伝えて、まずは話し合ってみましょう。
そして、復職に周囲も前向きになったら、その機会を逃さず、復職後の協力(家事等)をお願いしておきましょう。
なぜなら、周囲にもメリットがあると分かれば、復職後の協力(家事等)も約束してもらいやすいからです。

そして、あなたなりのワークライフバランスもイメージしやすくなります(例えば、夫に子どもの送迎・皿洗いは協力してもらえそう。掃除・洗濯は私がしないとダメだから、回数を減らす・乾燥機付き洗濯機を買う。ムリなく働けるのは週3日くらいかな…。)
それぞれのご事情がありますが、少しでも周囲の協力を得ておくに越したことはありません。
復職前から協力が得られる約束を取り付けるため、周囲に十分な根回しをしましょう。
 

3)先輩薬剤師や復職経験者からコツを聞き、シミュレーションと準備を進める

ワークライフバランスを保つことで不安に思うことは、先輩たちにコツをお聞きすると良いでしょう。ご参考に、復職経験者からお聞きした、ワークライフバランスのコツをまとめます。
・やるべきことに優先順位をつける(全部をやろうとしない。後回しにできる事は後回し)
・自分に完璧を求めず、適度に力を抜く(自分を追い詰めないのが長続きのコツ)
・家事の手抜き技を究める(お掃除ロボット、食洗器、乾燥機付き洗濯機等を導入/周囲の家事協力(ゴミ出し、風呂掃除といったできるところから)を得る等)
・周囲の家事協力に完璧を求めず、完璧でなくても必ず御礼を言う(長い目で見る)
復職前でも、実際にシミュレーションして、導入できることは行ってみると良いとのことです。
 

③コンサルタントに相談-希望に合う復職先を獲得する

自分なりのワークライフバランスをイメージできたら、コンサルタントに相談してみましょう。
ご相談の際、以下の視点があると、具体的なアドバイスを差し上げやすくなるかと思います。

1)自分に合った働き方を選択する

正社員・派遣・パート、自分のモチベーションに合う、かつワークライフバランスを保つには、どの働き方が最適かを選択しましょう。
例えば、今は育児優先であって、仕事は限られた時間内を希望するのであれば、派遣やパートという働き方を選択すると良いでしょう。

2)希望する就業条件を考える

ワークライフバランスの視点から言えば、以下の条件をあげられる方が多いです。
・自宅から通いやすい(自宅に近い、駅に近い)
・残業少なめ
・勤務時間短め
・土日休み
・当直勤務なし

 
復職先の条件もあるため、あなたの考える全条件が適うことは難しい場合もあります。
ご就職の際には、譲れるところは譲るといった姿勢を持っていただけるとよいかと存じます。
あなたなりのワークライフバランスにおいて、どの条件が譲れないかよく考えてみて、コンサルタントに相談してみると良いでしょう。
また、復職先がワークライフバランスを保ちやすい就業環境(人員が十分にいる、電子薬歴システム等最新機器を導入済みか、育児に理解があるのか等)なのかを確認するのも良いでしょう。
 
それぞれご不安やお悩みはあると思いますが、3ステップを踏むことで、ムリなく復職され、働いておられる薬剤師さんたちがおられます。一度、私どもにもご相談いただければと思います。