認定薬剤師・専門薬剤師とは特定の専門分野において十分な知識や技術を持ち、質の高い業務を実践していることが認められた上で、一定数の研修参加や論文、試験合格といった成果をあげた薬剤師に対しそれぞれの団体から各種認定証が発行されます。多くの場合、最初のステップとして認定薬剤師を取得、その中で他の薬剤師に対する指導的役割を果たし、研究活動等についても行うことができる能力を有し、さらに試験合格した薬剤師が専門薬剤師となります。ただし、中には認定薬剤師のみの資格や、認定薬剤師を経ないで専門薬剤師になれる資格もあり、一概に価値の軽重は語れません。
専門薬剤師
資格名 |
がん専門薬剤師 |
認定団体等 |
日本医療薬学会 |
高度化するがん医療の進歩に伴い、薬剤師の専門性を活かしたより良質かつ安全な医療を提供するという社会的要請に応えるためにできた資格です。平成22年より、薬剤師としては唯一医療法上広告が可能な専門性に関する資格として認められました。 |
資格名 |
感染制御専門薬剤師 |
認定団体等 |
日本病院薬剤師会 |
感染制御認定薬剤師等の資格をもち、感染制御領域に関する学会発表及び学術論文掲載を行っている方に受験資格があります。認定薬剤師以上の知見と指導力が求められています。 |
資格名 |
精神科専門薬剤師 |
認定団体等 |
日本病院薬剤師会 |
精神科薬物療法認定薬剤師の資格があり学会発表、学術論文掲載を行っている方に受験資格があります。精神疾患(統合失調症をはじめ、うつ病や神経症など)に対する薬物治療において、高度な知識と技術と多くの臨床経験をもって、精神科薬物治療が安全かつ適切に行えるように、患者さんの入院中の治療から退院後の社会復帰にまで貢献しています。 |
資格名 |
HIV感染症専門薬剤師 |
認定団体等 |
日本病院薬剤師会 |
HIV感染症薬物療法認定薬剤師の資格があり、かつ、日本エイズ学会の会員で、学会発表、学術論文掲載を行っている方に受験資格があります。HIV感染症患者への薬物療法のスペシャリストとして、患者の意思を尊重し、最適な治療に貢献することが期待されています。 |
資格名 |
妊婦・授乳婦専門薬剤師 |
認定団体等 |
日本病院薬剤師会 |
妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師の資格があり学会発表、学術論文掲載を行っている方に受験資格があります。母体の健康と母乳保育の利点に配慮するとともに、胎児・乳児等の次世代への薬物有害作用に配慮した薬物療法を行います。 |
資格名 |
日本禁煙学会認定専門指導者(専門薬剤師) |
認定団体等 |
日本禁煙学会 |
5年間日本禁煙学会の会員であること、禁煙に関する論文提出などの資格取得要件があります。最初からこの資格の認定試験を受けることもできますが、「認定指導薬剤師」からのステップアップの道もあります。禁煙外来などで禁煙指導などを行います。 |
資格名 |
薬物療法専門薬剤師 |
認定団体等 |
日本医療薬学会 |
幅広い領域の薬物療法における高度な知識と技術を用いて、他の医療従事者と協働した薬物療法の実施ができる、スーパージェネラリストとして期待される薬剤師。 |
資格名 |
腎臓病薬物療法専門薬剤師 |
認定団体等 |
日本腎臓病薬物療法学会 |
腎臓病薬物療法認定薬剤師の資格があり学会発表、学術論文掲載を行っている方に受験資格があります。腎臓病における薬物療法に関する十分な知識と技術を用いて、各医療機関において質の高い業務を実践するとともに、チーム医療のなかで指導的な役割を果たすことが期待されています。 |
資格名 |
医薬品情報専門薬剤師 |
認定団体等 |
日本医薬品情報学会 |
医薬品の有効性と安全性を高める適性使用情報について専門性を有し活用(創出・調査・評価・提供・安全対策・教育)を実践できる薬剤師を育成します。個々の薬物療法の適正化に医薬品情報を活用できることはもちろん、組織としての薬物療法の適正化を支援すること、安全性情報の組織としての活用を推進することが期待されています。 |
資格名 |
医薬品安全性専門薬剤師 |
認定団体等 |
日本医薬品安全性学会 |
医薬品による副作用の発現を可能な限りゼロにするため、医薬品の副作用の未然予防・早期発見をして適切に対応する役割を担う薬剤師の育成をします。 |