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【薬剤師にお役立ち!コミュニケーション編_その2】

■好印象を持ってもらえる薬剤師とはどんな人?

ご来局される患者さん・そのご家族は、年齢も性別もさまざまです。急いで帰りたい人、ゆっくり質問や相談をしたい人、性格がせっかちな人、おっとりした人もいらして、個性もさまざまです。
様々な個性の患者さん・そのご家族それぞれに合ったご対応が臨機応変にできてこそ、好印象を持ってもらえる薬剤師といえます。

■患者さんに好印象を持ってもらえる接客のコツ

●服薬指導の際、最初のご挨拶は必ずしましょう

挨拶は、ご来局された全ての方に対するファーストコンタクトとなります。第一印象を大きく左右するので、必ず「大変お待たせしました、〇〇様」「こんにちは、〇〇様」といった挨拶をすることが重要です。なぜなら、挨拶の一言で、どんな方に対しても「あなたの存在を認め、気遣っています」という気持ちをお伝えでき、第一印象で好印象を与えられます。そして、好印象を持ってもらえれば、「まずはこの人の話を聞いてみよう」という気持ちになりやすいのです。
また、なかなかお話を聞いて下さらない、気難しい患者さんにも毎回挨拶をすることで、好印象が積み重なっていき、少しずつ安心感や信頼関係を生み出すことにもつながっていきます。
残念ながら、全く挨拶がない薬局もありますが、大変な損をされているといえます。挨拶がないことで、「忙しいのかもしれないが、自分の事は気遣ってくれないのだな」と毎回疎外感を与えてしまい、その後、好印象を持ってもらう事が難しくなっていくのです。
「挨拶は毎回好印象を与える絶好の機会」と心に留めておかれると良いと思います。

●相手の個性に合った臨機応変な対応とは

「相手が求めていることを的確に見極めて、その時に見合った行動をすればよい」といえます。
例えば、毎回同じ薬を処方される慢性患者さんには、説明を簡略化する工夫がふさわしいと考えられます。その上でお急ぎでなければ、「体調に変化はありませんでしたか?」「ご不安な事や気がかりな事はありませんか?」といった質問を投げかけるコミュニケーションで、相手への気遣いが伝わります。
また、初めて薬局に来られた方は、診療時にはお薬について聞けなかったことがあることも、お医者さんの説明で分からない専門用語があったことも考えられます。患者さんの体調・気分の不調とあいまって、大変ご不安が募っている状態と思われます。
そんな相手に配慮せず、型通りの服薬指導をどんどん進めても、全く気遣いは伝わりません。
専門用語を分かりやすく言い換える工夫や、「気になっていること、説明の中で分かりづらかったことはありませんか?」といった投げかけでご質問しやすくするといった事で、患者さん・ご家族の方の不安を軽減し、気持ちに届くコミュニケーションが取れるようになるかと思います。
このように、相手に関心を持ち、観察力を鍛えることによって、相手の求めていることを的確に見極めるスキルも好印象をもってもらえる薬剤師に求められているといえます。
次回、引き続き患者さんに好印象を持ってもらうコツ(個性を見極める観察力の鍛え方・好印象を与えるみだしなみ・話し方など)をお伝えします。