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【薬剤師にお役立ち!コミュニケーション編_その1】

■今、薬剤師には高度なコミュニケーション力が求められています

広辞苑では 、「コミュニケーションとは社会生活を営む人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達」と定義されています。
薬剤師の仕事に対する心構えとは、「体調や気分がすぐれない人のために、十分な知識・技能・気遣いを持ち、さらに回復に導く責任感を持って、接しなければならない」という事です。
「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする。」(薬剤師法第一条)
法でも定められていますが、薬剤師であれば、患者さんに「少しでも体調や気分が回復してほしい」と思って、日々働いています。
そんな心構えを持つ薬剤師には、一人一人の患者さんがいち早く回復する一助となるために、 高度なコミュニケーション力が求められます。

■ある薬剤師の素敵な接客(ドラッグストアにて)

先日、近隣の大手ドラッグストアで素敵な接客を目にしました。サプリメント売り場に、調剤受付から70代男性と40代の薬剤師男性がやってきました。お薬を受け取る際に、 サプリメントの飲み合わせについてもご相談され、売り場に出てこられたようです。その薬剤師は、お薬手帳を確認しながら、日頃飲んでいる サプリメントをゆっくり質問して、アドバイスしていました。笑顔で会話する二人の間に 信頼関係を感じられました。「この人に相談したい」と思える信頼関係を築くコミュニケーションを少しずつ積み上げてきたからこそ、患者さんがサプリメントといった日常生活の事も相談する間柄となれたのだと思いました。
この素敵な接客から分かるように、一人一人の患者さんに対して回復するための一助を担うためには、「信頼関係を築くこと」が基になると思います。
体調がすぐれず、気分が不安定な患者さんやそのご家族が「この人になら、薬の説明だけでなく、健康について困っていることも聞いてみたい 」という気持ちを抱いてもらってこそ、患者さんがいち早く回復する一助となれるといえます。

■患者さんに「この薬剤師さんは信頼できる」と思ってもらうには?


(1)相手に関心を持ちましょう
信頼してもらうためには、まずは相手に関心を持つ事が大切です。なぜなら、「この人は、自分の事をよく考えてくれている」と思うと、好印象を持ってもらえるからです。好印象を持ってもらって初めて、相談しよう・聞いてみようという相手の心を開くことに繋がります。
では相手に関心を持つとはどういうことか、今一度、来局される方々に心を寄せて考えてみましょう。
来局される大半の方が体調や気分がすぐれない、早く薬をもらって帰りたい方々といえます。そんな方々であることをいつも忘れない接客を心がけることで、少しずつ信頼を積み重ねることができます。
例えば、「大変お待たせしました、〇〇さま」といった、相手を思いやった一声を掛けてからご説明をすると、気遣いが伝わり、待っていた方々の気持ちは和らぎます。
次回は、好印象を持ってもらえる接客のコツを詳しくお伝えしたいと思います。