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【薬剤師のスメルハラスメント対策/口臭予防】

薬剤師さんは、日頃からのエチケットで「昼食後の歯磨き」といった口臭予防に努めていると思います。しかし、この「歯磨きだけ」で万全でしょうか?
知らないうちに、「スメルハラスメント」の加害者になってはいないでしょうか?
口臭の社会生活への影響に関する調査(2009年某食品メーカーが全国の20代~50代の男女各100名・合計800名対象としてアンケート実施)で、なんと13.1%の人が「口臭が原因でつきあいをやめたり避けるようになったりした人がいる」と答えたそうです。
また、「83.9%の人が他人の口臭を迷惑だと考えている。一方、他人の口臭が気になっても72.5%の人が誰にも言わない」と答えていました。大多数の人にとって、口臭は迷惑であり、付き合うのをやめたり避けるようになったりもする深刻な要因となっているのです。しかも、他人の口臭が気になっても、「多くの人が指摘することができない悩みでもあること」が明らかです。
例えば、薬剤師の場合、服薬指導の際に口を開いたら、患者さんが顔を背けがちだったり、微妙な表情をされたりするといった場合は要注意です。もしかすると、接客する患者さんだけでなく、職場の同僚にも「口臭がちょっと気になる」と思われていても指摘されていないだけかも…。
知らないうちに、加害者となりうる深刻な悩みであるといえます。
このため、口臭の原因を知り、「スメルハラスメント」の加害者にならないよう、もっと予防に努めると良いでしょう。
 

■口臭とは何か、その原因は?

広辞苑によれば、口臭とは「口腔および呼気のいやなにおい。口中の不潔または気道・消化器の疾患からおこる」とあります。また、口臭原因の90%以上は、「口腔内細菌の繁殖」だそうです。
元々、口腔には多数の細菌が存在し、体外から侵入する病原菌を防御する役割を果たしています。けれども、これらの細菌が異常繁殖して増加した場合に、ガスを発生させ、他人にとって不快な口臭になるそうです。この不快な口臭を発生させないために、口臭はいつ出やすいのかを認識し、口腔内細菌の繁殖を抑える対策を取りましょう。
 

■口臭はいつ出やすいのか

睡液の分泌が少なくなると、口中の水分も少なくなる。このとき、細菌は繁殖しやすくなり、口臭が出やすくなるそうです。例えば、以下の場合が挙げられます。

① 朝起きたとき-睡眠中、唾液の分泌量が起きている間の半分になるため。

② 空腹時-唾液の分泌が少なくなるため。食事制限ダイエットをしている方は要注意。

③ 緊張しているとき-緊張やストレスによって、唾液の分泌量が減るため。

朝起きてすぐにうがいをする、日常はミネラルウォーター等を常備し、口中を常に潤っている状態にするよう、心がけるとよいでしょう。
普段は臭わないのに緊張したときだけ、口臭がする人もいるそうです。どんな人でも、口中が乾いてしまう場合、口臭を発生させてしまう危険があると認識しましょう。
第一の対策として、睡液の分泌を促し、口中が常に潤っている状態にすることが肝要なのです。

 

■どんな人が特に要注意か?

① タバコを吸う人―タールやニコチンによる血行不良で、睡液分泌が低下するため。

② お酒をよく飲む人-アルコールは水分を奪い、口中の乾燥を引き起こすため。

③ 風邪をひきやすい人-体の抵抗力低下や発熱で口中の乾燥を引き起こすため。

④ 寝る前に歯磨きをしない人-睡液の分泌が少ない中、食べ残し等で細菌が繁殖するため。

タバコやお酒を飲んだ際、風邪を引いた際には、水分を積極的にとる。寝る前には必ず歯磨きをするといった習慣を生活の中に取り入れるとよいでしょう。
 

■日常から口臭を出にくくする方法とは?

① よく噛んで食べる

普段からよく噛んで食べる習慣をつければ、唾液の出やすい、口臭の出にくい体質になるそうです。特に和食を採ると、お米や繊維質の多い野菜が多く、自然と噛む回数も増えるそうです。

② こまめに水分補給をする

一日のうちに何度も水分補給をして、口の中を潤わせておくことが、口臭予防につながります。けれども、コーヒーやお茶にはカフェインとかタンニン等、口臭の元になるものが含まれているので、口臭予防にはお水が一番とのことです。
「昼食後の歯磨き」にプラスすると良い対策について
細菌が口腔で増殖しないために、口中を乾かさないことが何よりも大事です。
日常にはミネラルウォーターを常備する等、できるだけ口内が潤っている状態にすることを心がけましょう。マウススプレーやマウスウォッシュを利用することも一つの手です。
また、1週間に1回、舌を専用ブラシ(タンクリーナー)などでお手入れすることも効果的とのことです。