【薬剤師の好ましい身だしなみ/女性編①(清潔感+α)】
薬剤師の好ましい身だしなみは、男性と女性では気遣うポイントが違いますので、今回は女性編(心がけ)としてお伝えします。女性ももちろん、薬剤師という職業柄、身だしなみに「清潔さ」とさらに「信頼」を感じさせることも求められます。薬剤師として「公衆衛生の向上及び増進に寄与する」には、患者さんからの信頼を得て、健康な生活を確保するための知識を与え、ご相談にも対応できる、頼られる存在であるべきだからです。
■女性薬剤師の身だしなみ/心がけ
①「いつも清潔な人」を目標に/常日頃・日に何度も身だしなみをチェックしましょう
一般の職場においては女性に許されているおしゃれも、薬局・ドラッグストア・病院・クリニックでは制限事項や禁止事項があります。ご承知のとおり、「長髪は必ず結ぶといった制限/まつ毛エクステ・ネイル・香水の禁止」といった事項が挙げられます。
なぜ、他の職場に比べて、制限や禁止事項が多いのでしょうか?
薬剤師は、患者さんの体調やご気分を回復させるよう、患者さんの口に入る可能性があるお薬、患部に対処するお薬を処方する役割を担っています。
患者さん自身、もしくは付き添ってきたご家族にとって、口に入るもの、患部に直接貼るもの等の扱いについては神経質になるのは当然です。よって、患者さんやご家族は、対応する薬剤師の「清潔感」・「信頼感」に大変敏感になっているといえます。
例えば、自分の毛髪や爪でも、机や床に落ちると不潔に感じる方は大変多く、ましてや他人の毛髪・まつげ・爪などに口に入るお薬が直接触れてしまうのは、当然不潔に感じられます。
さらにはその想像をするだけでも、非常に不潔に感じて、不快感を持たれがちです。
そうであれば、薬剤師がその髪に無意識に触れている場合、その手でお薬を処方されるのかもしれないと思われると、不潔感しか与えられません。
このため、薬剤師は、患者さんに毛髪や爪等が体に触れてしまうことや落ちること、お薬に触れることを最初から全くイメージさせないようにすることが大切といえます。
よって、「長髪は必ず結ぶといった制限」、「まつ毛エクステ・ネイル禁止」が大原則です。
なお、体調がすぐれない患者さんがその香りによってご気分が悪くなる場合があるため、香水も禁止とされています。
清潔感を損ない、不潔感を与えてしまうと、その患者さんから信頼感を得ることは困難です。
このため、女性薬剤師は「いつも清潔な人」と思われるよう、常日頃・日に何度も、こまめに身だしなみをチェックするべきなのです。
②あらためて気を付けるべきチェックポイント(抜粋)
1)髪型
【清潔感】長い髪は束ね、まとめてアップにしているか
お辞儀をしたときに、落ちてくる髪は留めているか
【信頼感】髪留めはシンプルなデザイン、黒、茶などの落ち着いた色を選んでいるか
2)ヘアカラー
【清潔感】カラーリングと地毛の見た目が見苦しくなっていないか
【信頼感】地毛の色を基調とし、周囲から浮かない自然な色にしているか
3)メイク
【清潔感】まつ毛エクステはしていないか
唇はリップクリーム等を使用し、目立たないようにしているか
【信頼感】全体として、化粧は薄めにしているか
不健康に見えないよう、ファンデーション・コンシーラー・チーク等で
自然にカバーしているか
4)爪・指先
【清潔感】爪は伸びていないか
ネイル(マニキュア・つけ爪等)をしていないか
【信頼感】切ったらヤスリで丸くしているか
クリームやオイルでマッサージをして、爪割れ予防しているか
5)香り
【清潔感】口臭(歯磨き等)・体臭予防を行っているか
香水は使用していないか
【信頼感】整髪料・衣類用洗剤等は無香のものを使用しているか
次回は、薬剤師の好ましい身だしなみ/女性編②(実践編)をお伝えします。