職務経歴書の書き方
職務経歴書
履歴書と職務経歴書の違いとしては、職務経歴書は履歴書のように決まった項目があるわけではなく、書式が自由な点が挙げられます。また、履歴書で職歴を書いていますが、履歴書の「職歴」欄は、職歴の概要を見るためのものであり、主に勤務先の会社名、部署名、役職、入退社日などを記載しています。
一方で職務経歴書は、実績や経験、スキルを細かく見るためのものであり、履歴書の「職歴」欄と同じ情報に加えて「担当した職務の詳細」「仕事上の実績や成果」「その仕事を通じて身につけたスキルや学んだことなど」のような事柄を記述します。ここで、これまで薬剤師として培ったキャリアや経験、知識やスキルをアピールすることが大切です。
職務経歴書は先に書いたように項目や書式は自由なのですが、書き方は、自分の経歴のどのポイントを目立たせたいかによって、大きく3つのパターンに分けられます。
編年体
古い順に時系列的に経歴を記載していく、最も一般的な職務経歴書の形式です。入社・退社をベースとして、その間に、異動・昇進・職務内容(工夫した点)・実績・表彰などを盛り込んでいきます。また入社欄には病院に勤務していた場合には、勤務していた病院名、処方科目、担当していた業務を。調剤薬局に勤めていた場合には、店舗名、処方科目、受付枚数、職場の薬剤師の人数を明記して、どんな環境で働いていたのかを記載します。最初に勤めた会社から順番に並べていくため、これまで積んできた経験をストーリー的に伝えることができます。真面目に一貫したキャリアを積んできた人が好まれる日本企業では、まだまだ主流です。
一方、どうしても編年体形式ではアピールしたい項目が分かりにくくなるため、強調したい箇所には下線を引くなどして、分かりやすくする工夫が必要になり、また最後まで目を通さないと最新の経歴がわからない、職歴にブランクがあるかどうかが一目瞭然といったデメリットもあります。
この書き方は、初めて転職する人や経験年数の少ない人、転職経験はあるものの2社目の勤務期間が短く、キャリアの軸は1社目にある人などに向いています。また、保守的な企業などに応募する場合は、採用担当者が変わった書き方を嫌う可能性もあるので、経験豊富な応募者でもこの書き方を使うのがお勧めです。
編年体が向いている方
- 初めて転職する方
- 経験年数の少ない方
- 1社目に長く勤めたが2社目は短期間の方
- 保守的な企業に応募される方
逆編年体
編年体とは逆に、経験を新しい順に記載していく形式です。
前職(現職)での経験を目立たせることができるため、現在の能力を中心に、応募先の仕事とのマッチ度をピーアールできます。
読む人にとって、真っ先に目に入ってくるのが直近の経験のため、じっくり読むべき経歴かをすぐに判断できるので合理的です。しかし、採用担当者によっては時系列ではないため読みづらい、と感じられることもあります。
この書き方は、応募先の職種や業界で、直近の経験を即戦力として生かせる場合にとても有効です。
また、これまでの経験を元にステップアップしたいというケースでも、直近の経験を説得材料にできるためよい形式でしょう。
逆編年体が向いている方は
- 応募職種と直近の経験のマッチ度を強調したい方
キャリア式
キャリア形式は経験した業務ごとに項目をまとめ、時系列にもこだわらず、アピールしたい経験から書くことができる形式です。経験年数も通算で書くことができるため、例えば1社目と4社目で病院、2~3社目でドラッグストアを経験している人が病院に応募する場合、1社目と4社目での経験を中心に詳しく書き、その他は簡単に触れる程度にとどめることができます。より専門性を要する技術職などは、担当した職務内容やプロジェクトごとにまとめて記載するキャリア形式が効果的です。また、転職経験が多い方もその業務に習熟しているとアピールできるので、おすすめです。
ただ、キャリア形式での職務経歴書では、時系列ごとの職務経験が分かりにくいので、冒頭に「略歴」をつけるとよいでしょう。
キャリア形式が向いている方
- 転職回数が多い方
- キャリアチェンジした方
履歴書にしても職務経歴書にしても、自分一人ではきちんと書けているのか不安を感じることが多く、転職活動につまずくことがあります。作成書類を添削してくれるサービスを活用して、第三者の目を入れると安心できます。
希望求人によって重視するポイントが変わってくるので、プロの目から見た受かりやすい書類作りが重要となります。書類作成にお困りの際は、まず一度ご相談ください。